2014年6月29日日曜日

Warwickベースの探求



みなさん、こんにちは。

今回は、「WarwickBassの探求」とお堅いタイトルになっていますが、ゆるーい感じでいきたいと思います。
なぜなら、ここのスタジオスタッフにはベーシストがいないから!
こちらも勉強しながらWarwickBassの事をご案内していきたいと思います。

まずは歴史やコンセプト、WarwickBassの特徴をざっくりと説明していきます。

今回は文字ばっかりになってしまいますが、次にWarwickの特集をする時には、実際にスタジオで貸出をしているベースを使って解説をする予定ですので、もうしばらくお待ちくださいませ。


●簡単にWarwick歴史から…

Warwick社は、1982年にハンス・ぺーター・ウィルファ(Hans Peter Wilfer)によって設立されました。
彼の父は1950年代に全盛を極めた大手楽器メーカーのフラマス(Framus)の創設者で、彼は幼少の頃から父の楽器工場で遊んでいたため、楽器に関するあらゆることをそこで学んでいたそうです。



当初はネックを安定させるための木材選びに難航し、その結果、採用されたのが、現在よく使われている木材のウェンジでした。今や「Warwickといえばウェンジネック」と言われるまでになっています。
また、ネックに仕込むトラスロッドを両方向に調整できる2Way方式にしたのもこの時から始まっています。

1983年にStreamaer Stage-1を発表。ボディ形状やピックアップの配置などがスペクターベースに似ているものの、オリジナルのナット、ブリッジ、ピックアップなど、新しいアイデアを導入しました。

1984年にThumb Bassを発表。斬新なデザインのコンパクトボディに当時、他メーカーではあまり使用されることの無かったブビンガ、オバンコール、ウェンジなどの木材の使用が話題となり、Warwickの名が一躍世界に知られることになります。
そして、このThumb BassはWarwick社の代表モデルと言える存在になっていきます。

それ以降も人気モデルを次々と発表。幅広い音楽スタイルの多くのミュージシャン達に愛用されています。


●Warwickブランドコンセプト

Warwickの基本コンセプトは「Back To The Nature」、そして「Sound Of Wood」。
「木材の自然な鳴り」を重要視しています。
ハンス・ぺーター・ウィルファ氏のコメントによると「ベースはギターよりもウォームな低音を出さなければいけないので、より高密度な木材を使う必要がある」と述べています。


●WarwickBassの特徴

・ボディ
ボディ裏には人間工学的に削り込まれたアーチが付けてあり、立った状態で身体にフィットするようになっています。



・ピックアップ
昔のWarwickBassにはEMG社のピックアップが搭載されていましたが、現在では「MEC」というオリジナルのピックアップを搭載しています。音色はEMGの明るくパンチのある部分と、バルトリーニのウォームは部分を混ぜたようなもの。のようです。





・プリアンプ
プリアンブもMEC製。超ローノイズ、クリア、ワイドレンジ、グッドレスポンスなど、ベースにとって必要な音の条件を極限まで追求したサーキットで、MECピックアップとのコンビネーションで強烈なサウンドを叩き出します。



・ブリッジ
サドル側とテールピース固定側の2ピースブリッジでサウンドの良さと高い機能性を擁しています。さらに2013年モデルからはブラス削り出し加工された新開発のブリッジを投入し、さらに弦振動のボディへの伝達性が向上し、アタックの速さやサスティンの長さが際立ったものになりました。



・ネック
Warwickのネックは独自の強化ネックの構造になっています。
ネックの12フレット~24フレットの間は弦の張力が最も強くかかるエリアであり、ネックが順反りの状態になってしまい、弦高を低めにセットするとビビることがあります。
そこで12フレットの位置にスティール製のバーを埋め込むことで、弦の張力に対して反対側の力を生み出し、ネックの反りを抑える構造になっています。



・サーキットパネル
ボディ裏のサーキットパネルやヘッドのトラスロッドパネルなどはボルト止めではなく、スナップオン(脱着に工具を必要としない)構造でメンテナンスに非常に便利な構造になっています。




・ヘッド
人間工学的に角度をつけて取り付けられたペグ。
ベースを構えてチューニングしやすいようにツマミがプレイヤーの方を向くように取り付けられています。




このように、今回は説明だけをただつらつらと述べているだけになってしまいましたがWarwickBassはこのような考えを持って作られています。

文章ばかりでは実際はどうなの?という風になってしまうと思いますので、またスタジオにあるWarwickBassを使ってスペック等もご紹介していきたいと思います。

そして、スタジオにはCorvette $$、Streamer LX、Thumb NTと3本のWarwickBassがありますので、ぜひ実際に弾いてみて、WarwickBassの音を体感していただけたらと思います。

こちらはそれぞれ1時間100円にてレンタルを行っていますのでぜひお試しください。
では、今回はこの辺で…