2014年3月22日土曜日

PaulReedSmithアンプ「SE50」徹底検証!


こんにちは!
今回はC St.に常設中のアンプ、「PaulReedSmith SE50」について検証してみたいと思います。
スタジオに入荷して半年ほど経ちますが、今なお謎多きアンプ(!?)として扱われる「SE50」

クリーンアンプなのか?
歪みアンプなのか?
真空管なのか?
ソリッドステートなのか?


その魅力に迫ってみたいと思います!



まずPaulReedSmith(以下PRS)ときいてみなさん思い浮かべるのは、ハイエンドギターではありませんか?
見るものを魅了するPRSのギター達。
それはPRSギターのコレクターが多数存在することからも、完成度の高いビジュアルであることは証明されています。
そろそろギターもうまくなってきたし、高いギターが欲しいなぁ~とお考えの場合、
必ず候補のひとつとしてあがるメーカーでしょう。

PRSはギターのイメージが非常に大きいのですが、実はアンプも以前から作っており、ギター同様高い評価を受けてきました。
PRSの創設者、Paul氏本人も実はギターだけではなく、アンプも設計でき設計書までかける人物らしく、Paul氏曰く、

今、アンプの開発に非常に力を入れているそうです!

恐らく、どんないいギターを作っても、その最終的な音が出る部分がダメでは、全く意味ががないといったPaul氏の思いがあるのではないかと思います。

実際に日本でもPRSアンプの認知度も徐々に高まってきており、KORGスタジオでも、PRSのアンプを試しに、個人練習に入られる方も最近、非常に多いです。
(他のスタジオでPRSアンプを入れているところはほとんどないと思います。。)

で、今回の「SE50」ですが、SEとつくからには、今までのアンプより、下のモデルのような気もするのではないかと思いますが、これが音を聞いてびっくりです!

今、Paul氏がアンプに力を入れているというのが、ひしひしと伝わってくる製品になっていると思います。



【セッティング】



クリーン、歪みと聞いていただきましたがいかがでしょうか?
クリーンは非常に透き通っており、一弦一弦がはっきり主張する音。
ダイナミックレンジもいい感じにまとまっていてクリーンサウンド特有の“うるさい音域”は感じ取れません。
対して歪みはマーシャル系アンプの暴れまわる歪みとは違い、優等生な歪み方を感じます。
NightTrainG2がライオンだとすると、このSE50はさしずめサメといった感じですね(?)


真空管アンプというのはクリーンチャンネル、歪みチャンネルをうまく両立させることがポイントのひとつです。
しかしそのバランスを両立させようとするとどうしてもコストに反映してしまう。
そんな中、低コストかつチャンネルの品質をバランスよく配合した最も素晴らしいアンプのひとつです。



PRS社製「SE50」、いかがだったでしょうか。安価にしては非常にクオリティが高い。

箱鳴りもよし、デザインもよし、歪みもよしでびっくりしました!

しいて言うなら、もうすこし歪みの幅があってもいいようにも感じましたが、クリーン、ディストーションは簡単に音作りができ、
且つ音そのものも最高でした。
クランチ程度の柔歪みは、少々作りにくいと感じました。


多数のメーカーから安価なデジタルアンプがでている中、
アナログに重点を置き、クオリティを維持するのはなかなか大変なことだと思います。

個体差を極力抑えながらの大量生産は難しく、
スプリングリバーブなどのアナログ系エフェクトは盛り込めるものの、デジタル系エフェクトとの共存は非常に難しい。
しかし、アナログ真空管アンプの音はそのなにものにも代えがたい素晴らしい音。
コストは抑えつつ、アナログに拘り、より多くのユーザーに使っていただきたい。

純粋なアナログアンプを低価格で商品化するにあたり、そんな葛藤があったのかもしれません・・・。